ハスモンヨトウ  (斜紋夜盗蛾)   Spodoptera litura 
分類:昆虫綱・チョウ目・ヤガ科
食草(幼虫):広範囲にわたる
害虫度:高★★★ 
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ハスモンヨトウは、いろいろな野菜を食害する名の知れた害虫です。温暖化のせいでしょうか、年々目撃数が増えています。
成虫は前翅長が約18〜20mmで、前翅の斜めの白い筋模様が目立ちます。和名は、前翅の模様を表す斜紋(ハスモン)に由来しています。
卵は数百個が塊となって葉に産みつけられ、成虫の鱗毛で薄く覆われています。
幼虫は成長すると約40mmになり、色は灰緑色、褐色等で淡色から濃色まで変化に富んでいます。
日本では自然環境下での越冬は困難とされ、秋田には7月以降に南方から飛来していると思われますが、不明な点が多いです。
  

鱗毛に包まれた卵塊。中には0.6mmぐらいの卵が詰まっています。

サトイモの葉上で孵化。第1腹節側面に1対の黒点があります。

ヒマワリで大発生、葉を食害しています。
縦縞に黒い1対の斑紋が識別ポイントです。

ミニトマトの茎に取り付いていました。
体長20mmの小ぶりな幼虫です。

近くにもう1匹いました。尻に2oぐらいのコバチが3匹付いています。寄生バチなのか、調べても分かりません。

青いミニトマトをかじっています。

中齢幼虫、体長44o。両サイドの黒い三角紋も識別ポイントです。

ネギの葉を開くと、中にいたのがハスモン終齢、体長37o。

ネギの葉の中にいた終齢幼虫、虫かごの中で羽化させたいと思います。 9月7日撮影。

次の日に土に潜りました。9月17日に掘り出した蛹です。
大きさは約19o、くねくね動き元気です。

 9月25日に羽化しました。幼虫が土に潜ってから16日かかりました。前翅長は約19o、前翅の太い白筋が目立ちます。

裏から見た腹部の太さから、どうやら♀のようです。産卵しても子孫を残せない命です。9月26日撮影。